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vol.68

せいせきカワマチ

聖蹟桜ヶ丘駅近くの多摩川河川敷(一ノ宮公園よこ)に整備された芝生広場「せいせきカワマチ」が昨年10月に誕生した。

様々なイベントが開催され、キッチンカーが出店するなど、日常的に人が集まる広場として賑わいを見せている。

今回は、多摩市との連携協定に基づき「せいせきカワマチ」を運営管理する「一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント」事務局の宮原優人さん、山﨑瞭佑さんにお話を伺った。

多摩川河川敷の芝生広場「せいせきカワマチ」

多摩市と京王電鉄は2013年に締結された「地域発展の推進に関する包括連携協定」に基づき、連携してまちづくりの課題を議論してきた。

その一環として、日常的に利用されていなかった多摩川河川敷をまちづくりに活かすため、2020年に「聖蹟桜ヶ丘かわまちづくり」計画が国土交通省に登録されたことを契機に、関係者による現地視察や意見交換会などがスタートし、2022年には、地域の自治会や団体、事業者等で構成される「聖蹟桜ヶ丘かわまちづくり協議会」が発足した。

2023年には、同協議会で確認された方向性に基づき、取り組みを実行していくための組織として、地元の桜ヶ丘商店会連合会や京王電鉄、東京建物などが参画した「一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント」が設立された。

同法人では、聖蹟桜ヶ丘駅周辺エリアを対象に多摩川河川敷をはじめとする公共空間の活用やブランディング、情報発信、コミュニティの場づくりなどの取り組みを行っている。

その中でも中核となるプロジェクトが多摩川河川敷の芝生広場だ。

2022年から社会実験イベントが開催され、昨年には地域住民の投票により愛称が「せいせきカワマチ」に決定。オリジナルのロゴマークも制作され、少しずつ認知を広げてきた。

「聖蹟桜ヶ丘の持続的なまちづくりを考える中で、多摩川から近くて自然が感じられる広大な水辺空間をもっと活用するために、多摩川河川敷の芝生広場をより多くの方に利用してもらえるよう活動を進めてきました。社会実験を進める中で地域の方にとってここは、日常の豊かさにつながる場所なのだなと改めて感じています」(宮原さん)

今年3月下旬には聖蹟桜ヶ丘駅から「せいせき(京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター)」と「せいせき立体駐車場」を通り抜け、「せいせきカワマチ」のすぐ近くにある商業施設「サクテラスモール」へつながる新動線が開通。

その週末には大型イベント「せいせきさくらがおかメリーゴーランド」が開催。約40店舗あまりのフードやドリンク店舗のほか、野外シアターが上映され1日で約1万人(主催者発表)が訪れ、大きな賑わいを見せた。

利用案内や相談も

「せいせきカワマチ」は、AゾーンとBゾーンの2つのゾーンに分かれ、事前に申し込めばイベント開催やキッチンカーなどで出店販売ができる。

利用方法は、「一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント」の公式ホームページ内にある「河川敷の利用について」に表示されているガイドラインを確認の上、メールで相談可能。

また、商業施設「サクテラスモール」内にある会員制アウトドアフィットネス「RIVER PARK(リバーパーク)聖蹟桜ヶ丘」では、毎週平日に2回(火曜9時〜12時と木曜日14時〜17時)、と土曜の午前(9時〜12時※要予約制)に一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメントスタッフによる相談窓口が開設され、「せいせきカワマチ」の利用案内や相談にも応じている。

窓口での利用相談からイベントに発展することもあるそうで、サポートとして行政など関係各所との調整を行っている。

個人利用としては、事前申請無しでボール遊び(硬いボール除く)や音楽演奏(大きな音出しは除く)のほか、最近は芝生広場にテントを設営して、焚火(※事前申請が必要)を楽しんだりと日中の利用時間帯にくつろぐ利用者も増えているという。

「利用のルールはありますが、自主的に楽しんでくださる方が増えてきて嬉しいです。市民の皆さんが『せいせきカワマチ』を自由な発想でいろいろな使い方が出来るよう、様々な仕掛けを考えていきたいと思っています」(山﨑さん)

聖蹟桜ヶ丘を更に魅力的な街に

「一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント」に参画する京王電鉄の事業として、毎号10名ほどの市民ライターやカメラマンが携わる市民編集型のローカルマガジン「セイセキZINE」を昨年から発行。聖蹟桜ヶ丘駅構内をはじめ、せいせき(京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター)や商店街の一部店舗にて配布して聖蹟桜ヶ丘の魅力を発信し、地元からも好評を博している。

コミュニティ活動の中でつながった市民をはじめ、6月には個人でも気軽に出店できるイベント「せいせきカワマチオープンデイ」を初開催した。今後は年に2回ほど主催する予定だ。

宮原さんは「個人だけでイベントを開催するのはなかなかハードルが高いですが、気軽に出店できるイベントを我々が定期的に主催して『せいせきカワマチ』をより賑やかな場所にしたいと考えています。聖蹟桜ヶ丘に住む皆さんが自主的にやってみたいことを実現できるような仕組みを考えたり、一緒にお手伝いをしていく中で、いろいろな活動が生まれて、それを楽しみにしてくださる方が増えれば、更におもしろい街になるのではと思っています」と今後の聖蹟桜ヶ丘のまちづくりについて展望を話した。

山﨑さんは「『せいせきカワマチ』の賑わいを聖蹟桜ヶ丘の街全体に広げて、街中の公共空間を活用しながら歩いていて楽しいと思えるようなまちづくりを地域の方と一緒に目指したいです。『伴走』という言葉が近いですね」と話していた。

聖蹟桜ヶ丘駅周辺にはここ数年で大型マンションがいくつも建てられ、人の流れに変化が生まれたことで、街は新たなステージに進んでいる。

「せいせきカワマチ」は、地域の人々が集まる新たな交流拠点として、聖蹟桜ヶ丘の街全体をより魅力的な街として進化させていくに違いない。

施設名
せいせきカワマチ(多摩川河川敷芝生広場)
住所
東京都多摩市関戸(多摩川河川敷(一ノ宮公園よこ))
URL(⼀般社団法⼈聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント)
https://seiseki.org/
宮原 優人

一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント 事務局

山﨑 瞭佑

一般社団法人 聖蹟桜ヶ丘エリアマネジメント 事務局


丘のまち物語/INTERVIEW ISSUE

多摩で暮らす人たちに軸を据えて、その暮らしぶりや思いなどを語ってもらいます。

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