永どんサポーターズクラブ 加藤さん
今、住んでいるこの地域の魅力を発信したい!
ここ1年くらいの間に、多摩市のイベントに登場するようになった「永どん」は、「地元・永山の魅力を伝えたい」という加藤さんたちの熱い思いがきっかけとなって、誕生した。今回は「永どん」の“生みの親”である加藤さんに、「永どん」誕生の秘話と地域活性化への思いをお聞きした。
映画好きが高じて、映像の世界へ
現在、共同経営者と映像制作会社を経営する加藤さんは、若い頃から、映画を鑑賞するのが趣味だった。大学在学中は、実家のある山梨から月に一度は泊りがけで東京に出て来て、レイトショーも含めてまとめて7~8本の映画を鑑賞していた。
大学4年になってからは「映画制作のワークショップ」にも参加するようになり、その活動は大学卒業時まで続いたという。「周りの同級生たちが“就活”で忙しい中、焦りは感じませんでしたか?」と問えば「特に感じませんでしたね」と微笑む加藤さんは、いい意味で自分のペースを守ることに長けているようだ。
偶然に導かれて、映像制作業界へ
そんな加藤さんが、映像制作業の仕事に就くようになったのは、偶然が重なったお蔭だという。ある時、役者志望の友人が劇団のオーディションを受けるのに付いていった所、その劇団から「映像制作を手伝ってくれないか?」と声を掛けられて、色々と現場作業を手伝うようになった。その時の経験を振り返って、「最初は完全にボランティアでしたが、ここで色々と学べたことは、後になって非常に役立ちました」と感謝を示す。その後、現在の会社を興す為に、保険会社に約1年間勤務した際にも、チラシやパンフレットのデザインなどを一任されて、色々と勉強させてもらったという。
多摩市への転居と共に、大きな転機が訪れた
保険会社に約1年間、勤務した後に、加藤さんは仲間と共に現在の会社を興した。その後、3人目のお子さんが生まれたのを機に多摩市永山に転居したことによって、大きな転機を迎えることになる。「自分たちの住む地域の為に何かしたい」と日頃から思っていた加藤さんは、市報に載っていた「多摩市自治推進委員会」のメンバーに応募して、月に1度の会合に参加するようになった。この委員会のメンバーの中に「多摩子ども劇場」の柴田さんがいたお蔭で、「NPO法人シーズネットワーク」の岡本さんや、宅配弁当店「キッチンぴっこら」で働く吉田さんなど、地域で活躍する人たちとより深く、より広く繋がれるようになった。委員会での活動は丸二年間続いたが、その時にご縁の出来た人たちとは、今でも密接な繋がりがある。
Facebookで「多摩・永山タウン」のサイトを立ち上げる
さらに 上の子どもたちが通う幼稚園で知り合った、近所の内堀さんと家族ぐるみで付き合うようになり、その内に内堀さんのご主人と連れ立って飲みに行くようになった。二人に共通するのは「地元、永山をもっと盛り上げたい」「ここ永山地域の為に仕事をしたい」という思いだった。内堀さんがWeb関連の仕事に就いていたというのもあり、2013年10月に、facebookに地元の情報発信サイト「多摩・永山タウン」を立ち上げた。
「永山のキャラクター」=「永どん」の誕生
約一年間、「多摩・永山タウン」のサイトで、地元の魅力を発信して来た所で、どちらからともなく「永山の魅力をアピールできるキャラクターを作ろう」という話になり、知り合いの女性デザイナーさんにお願いして、制作してもらったのが「どんぐりの木の精・永どん」である。「永どん」の由来は、市内の公園にたくさんあった「ドングリ」にヒントを得て、全体のイメージと名前を決定した。「永どん」が身に付けているポシェットは山桜をデザインしたもので、しっぽはイチョウの葉をモチーフにしている。「永どん」はしばらくの間、サイト内にひっそりと存在していたが、ある時、前出の「多摩子ども劇場」の柴田さんがfecebookで「いいね!」をした所、広く知れ渡るようになった。
動いている「永どん」を見て、感無量だった!
そんな「永どん」がサイト上の画像から飛び出して、【多摩・永山タウン】のキャラクターとなったのは、2014年10月の「グリナード永山」の“40周年記念”のイベントがきっかけだった。イベントの主催者が「何かいいキャラクターはいないか?」と探していた時に、「永山には、既に、こんな魅力的なキャラクターがいますよ」と紹介してくれたのが「NPO法人シーズネットワーク」の岡本さんだった。
イベントの時に、初めて動く「永どん」を目にした加藤さんは、感無量だったという。この時の感動を「『多摩・永山タウン』のサイトを立ち上げて、わずか2年後に『永どん』が誕生したのは、本当に夢の様でした」と振り返る。
動くこと、発信することが大切!
加藤さんが会長を務める「永どんサポーターズクラブ」の会員は、現在5名である。メンバーには共にSNSを立ち上げた内堀さんに、柴田さん、岡本さん、吉田さんなどが名を連ねている。
最近、「永どん」を通じた地域活動により、多くの人や企業との繋がりが広がって来ている。吉田さんが勤務する宅配弁当店「キッチンピッコラ」では、「7のつく日は永どんの日」と称して、売上げの一部を地域のNPOに寄付している。また「永どん」のLINEスタンプを販売した所、国内はもちろんのこと、マレーシアやインドネシアなどのアジア圏だけでなく、アメリカやオーストラリアなど、世界中から注文が届いているという。
「永山」という一地域から、世界へ。壮大な夢を描く加藤さんたちの未来は、さらに明るく輝いていくことだろう。
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- 永どん
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- 多摩・永山タウン
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