2024年12月21日永山団地名店街に隣接した永山南公園にて、地域で今年初めての試みとなる”スカイランタン”イベント「夢灯2024」が開催されました(ハーモニークラブ主催・多摩市若者会議協力)。当日は今年で19年目を迎える「永山夢灯り2024」も同時開催され、温かな灯りが心を温めてくれました(永山夢灯り実行員会主催・青少協瓜生地区委員会協力)

開会は16時予定(当日予定変更で16時30分の開会)でしたが、14時には公園に到着。永山南公園の東側では”スカイランタン”制作が始まっていました。

スカイランタンは白いバルーンにヘリウムを入れて浮力を持たせ、LEDランプをつけて発光させるもの。バルーンに好きな絵や文字を書いて自分だけのバルーンを作ります。バルーンを切り離して空に飛ばすことはせずに、長い紐を伸ばし空高く浮かべて楽しむという催しです。制作したバルーンはそれぞれ持ち帰ることができ、数日間は浮遊するランタンを楽しめます。
今回は先着40名の事前申し込み制でしたが、飛び込み参加希望の方も多く「やりたかったー」と肩を落とすお子さんも多数。またどこかで挑戦できる機会があると良いですね。

4面あるバルーンに、色とりどり、好きな絵や文字を描きます。小さなお子さんも一生懸命お絵描きしていました。

描き終えたバルーンは、スタッフの方々がヘリウムガスを入れて膨らませてくれます。個性あふれる、世界でたった一つのバルーンが、どんどん出来上がってゆきます。オリジナルバルーンを持って歩く子どもたちの姿がとっても可愛らしかったです。
こちらは公園の西側、「永山夢灯り2024」の準備が進んでいました。

ガラスジャーにティーキャンドルを入れて、一つ一つ芝生の上に並べていきます。地域の方、近隣小学校の保護者、子どもたち、みんなで和気藹々設営していました。

発生材で作った愛らしいトナカイ(きりんの会作)もお出迎えの準備。

並べたキャンドルの上から「紙灯篭」を被せて、ワクワクしながら点灯を待ちます。

おでん、ホットワイン、蒸しパン、などを販売するキッチンカーも出店しており賑やか、かつ和やかな時間。
筆者は わたしのむしパン さんでとかち野酵母を使ったむしパンを、子どもと一緒におやつにいただきました。

ふわふわもちもちでとっても美味しかったです。
耳には心地よい音楽が聞こえてきます。

地元アーティストたちによる音楽ライブが盛り上がる中、陽が落ちてゆきます。

辺りが暗くなってくるとバルーンに内蔵されたLEDランプが光り始めました。赤、青、黄、緑、紫・・・と色が切り替わる仕組みになっています。

打ち上げまでもう少し、紐は短いまま待ちます。子どもたちは光るバルーンに大喜び、バルーンと一緒に走って飛んで跳ねて元気いっぱい。北風が強い日でしたので、バルーンが風に飛ばされ泣いてしまう場面も・・・。



会場の片隅では寒さを凌ぐための火も焚かれました。焚き火に手をかざし暖をとりながらスカイランタン打ち上げの時を待ちます。

16時30分になり開会宣言。多摩市長挨拶、瓜生小学校6年生による地球温暖化の解決策の一つである再生可能エネルギーの発表、音楽ライブなど、地域市民皆さんで作る心温まる会場に、しばし寒さを忘れるほどでした。

特に、太陽光発電、風力発電、フルーツ発電、振動発電、バイオマス発電、人力発電といった再生可能エネルギーについて研究・発表した瓜生小6年生には、国連職員から届いたという手紙が読み上げられ、ひときわ大きな拍手が送られました。
“・・・皆さんが考えているように、気候変動から地球を、そして人類を救うには、再生可能エネルギー中心の世の中に急いで変えていかなければなりません。日本でもその歩みを早める必要があります。 私には東京の多摩市の子どもたちの行動・アクションと、国連での地球規模のグローバルな議論が繋がって見えています。国連の目指す方向と皆さんが考える方向は、同じです。中略・・・ 地球の未来のために、皆さんの未来のために、子どもたちの未来のために一緒に行動していきましょう。” (国連広報センター所長からの手紙)
照れながらも誇らしげに前を向いて立つ子どもたちとそれを見守る参加者皆さんの輪から、地域の繋がりや温かさそのものを感じ取ることができました。
△ 写真(参加した市民の方より提供) :イベント会場の一画で再生可能エネルギーについて発表する瓜生小学校6年生
時計の針は17時を過ぎ、永山夢灯りの方ではキャンドルへの点灯が始まりました。

小さな灯りがひとつ、ひとつ、またひとつ、ゆっくりと灯されていきます。

炎の揺らぎは、いのちの儚さ、平和の尊さを表しているそうです。


「紙灯篭」は、多摩市内で活動する放課後子ども教室や、学童、近隣の保育園などの子どもたちが、絵を描いたり、色を塗ったりして完成させたものなのだとか。

どれもとっても素敵な仕上がりでした。


「私の灯籠はどこかな?」と探す子どもたち。「お母さんあったよ、見て!」と嬉しそうにする子どもたち。それを見て笑顔になるお父さんお母さん。橙色に揺らぐキャンドルの光が、心まで明るく温かく照らしてくれました。

17時半を過ぎ、いよいよスカイランタン打ち上げの時。子どもは紐を伸ばす準備、大人はスマホやカメラの準備。

合図の声を共に、紐を長く伸ばし、バルーンを空に放ちます。色とりどり約40個のランタンが風に泳ぎ始めます。



この日は風がとても強く、バルーンが思うように空高く登っていきませんでしたが、みんな初めて見る光景にワクワクが止まりません。色とりどりの光とたくさんの笑顔に溢れた幸せで幻想的な光景でした。


最後に、公園が一望できる場所を教えてもらいました。

多摩の夜景と温かな夢灯りの幻想的な眺めに、時間が止まったような感覚に。下にいるとわかりませんでしたが、高い場所から見ると、蝋燭の灯りが「ゆっくり のんびり 楽 夢 」という文字、ニコニコ笑顔☺︎を創っているのがわかります。

忙しない日常、便利な世の中、それでも、ゆっくり、のんびり、楽しく、夢や希望を失くさずに、毎日を過ごしたいですね。暮れゆく2024年、ほっとひと息、心の灯りが穏やかに灯った夜でした。