多摩消防署見学!
東京消防庁「多摩消防署」は老朽化により、2018年2月に仮庁舎(永山四丁目)に移転。建て替え工事がおわり、今年7月7日より新庁舎で業務が開始されました。
さっそく新庁舎を案内していただきました!
施設紹介
多摩消防署は京王・小田急永山駅より徒歩3分ほどのところにあります。駅の大通りに面して建っており、地域の防災拠点としてその存在感を放っています。新庁舎は鉄筋コンクリート造の5階建てで、延床面積4123㎡と旧庁舎の2倍も広くなりました。新庁舎の見どころは、多摩地域で生産・認証された木材が使われ内装のアクセントにもなっている点や100年に1度と言われる震度7クラスの地震にも耐えられる免震構造が導入された点です。また、訓練用屋内消火栓が設置され、防災訓練などで市民も使用できるようになりました。今後、多摩消防署は地域住民や学校等での見学を受け入れて行くそうです。
多摩産材の使用
入り口などには多摩地域で育てられた「多摩産材」が使わています。
エントランスは明るく自然な色合いですが、階段には鮮やかな赤が使われ目を引きます。
新庁舎は旧庁舎の2倍の広さに
2階は事務所や講習会を行う部屋などがあり、さらに都民の相談室が2箇所設けられています。
事務所の入り口には多摩消防署自作のPR動画が流れており、ここだけで見ることができるそう。自作とは思えないほどしっかりと作り込まれた短編動画で、落ちのあるおもしろい動画でした!
3階には仮眠室、シャワー室や洗濯室、体育訓練室などがあります。
新免震構造の導入
地下にある新たな免震構造システム。
巨大な地震が発生したとき、水平方向の揺れを最大60cm幅で吸収し消防車両などの破壊を防いでくれます。
ロッカールーム
特別に1階の車庫近くのロッカールームも見学できました!
ロッカーには扉がなく回転式でさっと準備しやすい工夫が施されています。
中は、隙がなくきちんと整っており緊張感がただよっていました!
食堂
食事は調理専門の方はおらず、献立から調理まで消防官の方が自炊するそうです。
15時過ぎには夕食の仕込みが始まっていました。
消防車両等見学
今回は子どもと一緒に見学。
救助車、救急車、はしご車や現場で指揮をとる方が乗る指揮隊車などを見学しました。
みなさん慣れたようすで子どもたちに優しく丁寧に教えてくださいました。
たくさんの無線機がついた指揮隊車。「現場で偉い人が乗る車だよ。ここから指示がでるんだよ。」と教えてもらいました。
こちらは救助車。災害現場で救助活動に対処するための機材等が積まれています。
緊急事に道具・設備の不備がないよう車両の点検は毎朝するそう。数多くの装備品は整理整頓され積まれていました。
「整理整頓」と書かれた張り紙がロッカーなどあちこちの壁に貼られていたり、常に気が緩まないようにと大きな姿見の鏡が各階の廊下にかけてありました。庁舎内の様子から市民の安全を守るということの大変さを感じました。
こうした日頃の準備・心がけが功を奏し、昨年8月に岡山県で行われた「全国消防救助技術大会」の障害突破の部に出場した多摩消防署の特別救助隊は、見事入賞されたそうです!消防署の方が優しい上に実力を兼ね備えているなんて、市民にとって心強いですね!
新庁舎になって良かったことをたずねると「訓練施設が3塔に増えたことで訓練の幅が広がり、さまざまなことができるようになった」とのこと。これまでも厳しい訓練をされていたはずですが、さらに高みを目指す謙虚な姿勢に胸を打たれました。
多摩消防署見学は、予約をすれば一般の方でも可能です。消防車両の見学や総合防災教育の体験ができるそうですが、現在は、新型コロナウイルス感染症の関係で受け入れを控えているそうです。ご希望の方は事前にご確認してみてください。
所在地
東京消防庁 多摩消防署
東京都多摩市諏訪1丁目69
Tel : 042-375-0119