『耳をすませば』公開30周年!「耳をすませばの世界を歩く せいせきガイドツアー」が開催されました
スタジオジブリの名作『耳をすませば』(1995年公開)が、今年で30周年を迎えました。
映画の制作にあたり「大いに参考にされた街」として知られる多摩市・聖蹟桜ヶ丘では街の魅力を再発見しようと活動している「せいせき観光まちづくり会議」主催の「耳をすませばの世界を歩く せいせきガイドツアー」が開催されました。
イベントには全国から711人もの応募があり、当日はあいにくの雨模様でしたが、岐阜や愛媛から訪れたファンのほか、アメリカから来日したインフルエンサーのHoneykreeさんなど、78人が参加しました。
イベントでは、聖蹟桜ヶ丘の街に設置されている「耳をすませば 散策マップ」を手に、3つのスタンプを集めながら、ツアーガイドから各所で映画にちなんだお話が聴けました。
ツアーの出発点は、聖蹟桜ヶ丘駅前のモニュメント「青春のポスト」からスタート。映画に登場するアンティークショップ“地球屋”をモチーフにしたもので、中には“バロン”の姿も見られます。
ツアーガイドの方によると、このポストにはこれまで約3,000通のメッセージが投函され、そのうち「願いが叶った」という報告が60件以上寄せられているそうで、「大学に合格しました」「夢が実現しました」といった報告もあり、『耳をすませば』が届けた“夢を信じる力”は今もこの街に息づいています。
『耳をすませば』の制作にこの街が大いに参考にされた背景には、多摩市内にスタジオがある日本アニメーションの存在があります。今回のツアーを企画した「せいせき観光まちづくり会議」の太田さんによると、1970年代に宮﨑駿監督や高畑勲監督と、『耳をすませば』の近藤喜文監督が所属していた同社は聖蹟桜ヶ丘に拠点を構えていました。『赤毛のアン』や『アルプスの少女ハイジ』の制作を行っていたのもこの地だったそうです。
聖蹟桜ヶ丘駅前から「さくら通り」を進む道すがら、かわいいデザインマンホールを発見。
こちらは日本アニメーション制作の『あらいぐまラスカル』をモチーフにしたデザインで、聖蹟桜ヶ丘の街なかに数か所設置されています。
こちらのデザインマンホールは、ラスカルと駅前にあった“地球屋ポスト”が描かれており、2つの作品のさりげないつながりを感じさせます。
「さくら通り」を進んでいくと、『耳をすませば』に登場する右にカーブしていく印象的な登り坂「いろは坂」につながる風景が現れます。
「いろは坂」を登り始めて少しすると、眺めの良い広場に到着しました。こちらは「桜ヶ丘公園」。春には桜が満開に咲き誇る公園で、劇中では図書館のある場所として描かれていますが、実際にはここに図書館はありません。
公園からは聖蹟桜ヶ丘の街並みが一望でき、地元でも人気のビュースポットです。

せいせき観光まちづくり会議の太田さん
太田さんによると『アルプスの少女ハイジ』制作当時、日本アニメーションの拠点が聖蹟桜ヶ丘にあり、宮崎駿監督と高畑勲監督はこの地をよく歩いていたそうです。さらに1986年の『となりのトトロ』制作時はスタッフとともにロケハンしていたそうです。
太田さんは「『となりのトトロ』は所沢が舞台となった作品ですが、発想の原点はこの聖蹟桜ヶ丘の風景や雑木林にあり、鈴木敏夫プロデューサーも『このあたりの雑木林をヒントにトトロが生まれた』と語っています」と話すと参加者からも関心の声が上がりました。
さらに階段を登って、丘の上まで進んでいきます。
丘の上には、主人公の雫が友人の杉村に告白される『耳をすませば』で屈指の名シーンとなる神社「金比羅神社」があり、聖地巡礼スポットの中でも人気スポットです。
関戸城跡(天守台)の横には、劇中で観られる風景が続きます。
ツアーの最終地点、丘の上にある「桜ヶ丘ロータリー」は春には桜が咲き誇り、いまも多くのファンが訪れる映画の中でも象徴的な場所です。
ロータリー近くには、『耳をすませば』が好きでこの地に移住したご夫婦が営む「dining和桜」があり、多くの「耳すま」ファンが訪れています。
さらにこちらの「ノア洋菓子店」では、昔ながらのケーキが人気のお店として、こちらも「耳すま」ファンが立ち寄る聖地のひとつとなっています。
ここで3つ目のスタンプを押すと、「聖蹟桜ヶ丘散策マップ」が完成します。ツアー参加者たちは、マップを手に嬉しそうに記念撮影をしていました。
「せいせき観光まちづくり会議」の太田さんは「映画公開から30年が経ちましたが、当時の雰囲気を残した場所はいまも変わらず残っています。皆さんにも感じ取っていただけたのではないでしょうか」とツアーを締めくくりました。
聖蹟桜ヶ丘は駅前から丘の上のロータリーまで、『耳をすませば』の作品内で観られる風景が一本道で観られるのが大きなポイント。
ツアー終了後も、参加者の皆さんたちは『耳をすませば』に思いを馳せ、その余韻を楽しんでいました。
