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vol.11

cafe GARDEN

様々な出逢いと偶然に導かれてここまでやって来た

 聖蹟桜ヶ丘の街角に、大きなガラス窓の印象的なカフェがあり、地域の人たちの憩いの場となっている。店頭にはロードバイク専用のラックが置かれ、遠方から訪れるお客様も後を絶たない。ご自身も身体を動かすのが趣味だという店長の駒嶺さんに、その思いを語ってもらった。

人生初の料理の師匠は実家のお母さん

 駒嶺さんのご両親は長年、青森で「時計屋・眼鏡屋」を営んでおり、実家は常に近所の人たちや、初めて目にするお客様などで賑わっていた。その為に自然とコミュニケーション能力が高まったという。
 料理の得意なお母さんはよく近所の人たちに手料理を振る舞っていた。3人兄弟の末っ子で“甘えん坊”だった駒嶺さんは、そのお母さんの手伝いをしている内に、自然と料理上手になったという。「人生初の料理の師匠は、おふくろです」という駒嶺さんにとっての“料理哲学”は、「毎日、手を抜かずに料理を美味しい作り続けること」で、“料理の美味しさと見栄えの美しさ”への探求には余念がない。

お店の看板メニューはハンバーガー

 聖蹟桜ヶ丘の駅近くでカフェをオープンする際にまず考えたのは、「地元のお客様に是非、足を運んでもらいたい」という思いだった。その為に若いスタッフに頼んで、ツイッターやブログ、あるいは口コミなどを通してお店の宣伝に協力してもらった。
 お店の看板メニューはハンバーガーで、理由は「スタッフ皆が好きだから」だそうだ。中身のパテはもちろんのこと、外側のバンズについても、仕入先のベーカリーに焼き方から弾力性まで指示するほど、出来上がりにこだわっている。

料理人としてのスタートは和食の板前だった

 物心ついた頃から手先が器用で、料理だけでなく、自分の趣味のプラモデルやラジコン作りに精を出していた駒嶺さんは、高校を卒業すると同時に上京して、代々木にある「調理専門学校」で料理の基礎をしっかりと学んだ。調理学校を卒業後は、日本橋にある和食店に就職をして板前として丸5年間、修行に励んだ。この5年間は人生において一番、苦労を強いられた時期で「あの時の苦しさを思えば、今、大抵のことは我慢できますね」と当時を振り返る。
 その後、縁もゆかりもなかった都内のダイニングバーの門戸を叩いて、“和風創作料理”のシェフと店長を務めた後、2軒目のお店で知り合ったお客様から「マタニティーリゾート」をコンセプトにしている産院の料理長の仕事を紹介されて、多摩市内に住居を構えた。

壁は乗り越えるのでなく、ぶち壊すもの

 ご自身の性格の強みを「弱音を吐かずに、常に前向き」と評する駒嶺さんは「人生の壁にぶつかった時には、乗り越えるのではなく、ぶち壊すようにしています」と、実に頼もしい。趣味はフルマラソンにトライアスロンで、長時間に渡るレースの中で“自分の来し方行く末”などについて思いを馳せているという。
 「飲食店の仕事は体力がないと続かないから」と、忙しい合間を縫っての体力続りにも余念がなく、「人生もスポーツも、乗り越えたものにしか見えないものがある」とその醍醐味を語る。

毎年、3月末には「サプライズパーティー」を開催

 カフェがオープンした3月26日には毎年、お世話になっているお客様への感謝を込めて「サプライズパーティー」を開催している。開店6周年目の今年は、テーブル3つを繋げた上で本マグロの“解体ショー”をお披露目して、その場で刺身にして、握り寿司を握ってゲストに振る舞ったという。また中華料理専門のスタッフには“北京ダック”を作ってもらった所、どちらもお客様に非常に喜んでもらえたという。こんな所にも駒嶺さんの不断の努力とホスピタリティーが溢れている。

若者が戻って来るような地域にしたい

 幼い頃は誰もが都心に憧れて、自分たちの生まれ育った地域を離れて、行動範囲を広げて行こうとする。こうした傾向は多摩市でも変わらず、「自分自身を振り返っても、仕方がないこと」と駒嶺さんは分析する。しかし「若い頃、都心へ出て行った人たちがある程度、年齢が行った時に、鮭が生まれ故郷の川に遡上してくるように、この地に戻って来たくなる様な街にしたい」との思いから、仲間たちと様々な地域活動に携わってきた。
 まずはその健脚を活かして「一般社団法人 TAMA RUNNERS」 主催の「聖蹟サンタマラソン」に参加を果たした。また数年前にご自身が父親になったのを機に、子育て世代への関心も高まって、多摩市近隣で生まれた子どもたちをメインに開催している「KAOFES」(カオフェス)に参加もした。
 「多摩市の未来をより良いものにする為に、この地域を活性化して、若者が育ちやすい街にしたい」と豊富を語る駒嶺さんは、実家のご両親が自分のお店を拠点にして地域の繋がりを深めていたように、ご自分の勤務するカフェを拠点にして、活動の幅を広げて行くことだろう。

店名
cafe GARDEN
住所
〒206-0011 多摩市関戸 2-37-3 さくらゲート 1F
連絡先
042-373-0670
営業時間
11:00 – 23:00
URL
cafe GARDEN
http://cafe-garden.jp/
KAOFES
http://kaofes.com/
一般社団法人 TAMA RUNNERS

 

フードチーフディレクター 駒嶺 尚久

二児の父親でもある、店長の駒嶺さんは「わが子を持つようになって、親としての視点を持てるようになりました」とご自身を振り返る。


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