vol.16

日本アニメーション

親も子も楽しめるような作品を手掛けていきたい

名作アニメを多摩の地から発信

 昭和50(1975)年に多摩市で創業した「日本アニメーション株式会社」は、今年で40周年を迎えた。多摩市和田にある本社スタジオでは「フランダースの犬」や「あらいぐまラスカル」などの「世界名作劇場」シリーズをはじめ、「未来少年コナン」や「ちびまる子ちゃん」など、日本を代表する数々の名作が制作され、日本のみならず世界に向けて発信されてきた。
 多くの人々を魅了する、夢と感動がいっぱいのアニメ作品を生み出す、日本を代表するアニメーターの佐藤さん、そしてイベントの企画などを担当するイラストレーターの永見さんのお二人にお話を伺った。

アニメーション制作の世界

 佐藤さんがアニメーションの世界に憧れるようになったのは、毎週末に母親と見ていた「アルプスの少女ハイジ」がきっかけで、番組が終わった後に、親子で感想を語り合うのが何よりも楽しみだったという。
 小さな頃から絵を描くのが得意だった佐藤さんは、雑誌の「アニメージュ」でアニメーション制作会社である「日本アニメーション」の存在を知り、会社の門戸を叩いた。すると当時「アニメーションの神様」と呼ばれていた森やすじさん自らが作った試験問題を手渡され、数日後に提出のため会社を再訪したところ、すぐにその場で採用が決まった。3か月間に及ぶ森さんの研修期間を経て配属されたのは、「世界名作劇場」の5作目「赤毛のアン」(昭和54年放送)の制作現場だった。
 配属先の「赤毛のアン」の制作現場には、人間味にあふれた素晴らしい先輩がたくさんいて、中でも当時、「日本アニメーション」に在籍していたアニメーターの大先輩、近藤喜文さんとの出会いは、佐藤さんがその後アニメーターとして活躍していく上で大きな礎となった。近藤さんからは「絵を描くだけでなく色々と世の中のことに興味を持って、分からないことがあったら答えが出るまで調べなさい」「絵を描くためにはマンガだけでなく、文字で書かれたものも読むようにしなさい」といったアニメーターとして大切なことを一から教わった。
 世界名作劇場シリーズの制作現場では多忙な日々が続き、休むことなく仕事に没頭する毎日だった。それだけに、初めて作品のエンドロールに自分の名前が出た時には、ようやく一人前のアニメーターになれたと実感したという。
 そしてベテランアニメーターになった佐藤さんだが、良い作品作りへの思い入れは現在でも人一倍強く、毎回、覚悟を決めて一つ一つの作品に取り組んでいる。「僕たちアニメーターは単に絵を描くだけでなく、納得が行くまで粘り続けます。格好良くいうと、そこに命を吹き込んでいます」と仕事への思い入れを語る。そんな佐藤さんが一番喜びを感じる瞬間は、完成した作品フィルムを皆で鑑賞しながら、「この仲間たちと一緒にやって来て良かったなあ」と実感する時だという。特に監督も含めて、制作に携わったメンバー全員が同じ方向を向いて仕事に取り組んだ時には、素晴らしい作品が出来上がるという。

親子で楽しめる作品を作り続けたい

 アニメの世界に入って30数年目を迎える佐藤さんの原点は、子どもの頃に親子で見ていた「アルプスの少女ハイジ」に代表される、日常的なドラマを描いたアニメ作品だという。佐藤さんは「親と子が一緒に楽しめて、感動してくれるような作品を作り続けたいと思っています」と語る。現在、来年1月公開予定の映画「シンドバッド 魔法のランプと動く島」ではキャラクターデザインと総作画監督として携わる佐藤さん、「もちろん、新作でもその点にはこだわっています」と大元の軸がぶれることはない。
 50の声を聞いてからは、これまでほとんど休むことなく走り続けてきた半生を振り返り、 「もう少し、楽をしよう」と考えて、自発的に週に一度の休みを取るなど、心と身体を休養させることを心掛けている。「アニメの世界の大先輩たちは本当に根を詰めてがんばってくれたので、それよりも若い自分はもう少し緩やかに、細く長くがんばって行こうと思っています」と語る佐藤さんは、「ここまでがんばって来られたのも、素晴らしい仲間との出会いがあったからです」と周りへの感謝も忘れない。

アニメ作品を通じて、地域との繋がりを作っていく

 「日本アニメーション」では、創業時から「世界中の子どもたちと家族に向けた、心を豊かに育むアニメーションづくり」を目指し続けている。そんな心温まる作品を通じて、地域との架け橋となるイベントやワークショップなどを企画しているのが、イラストレーターの永見さんである。実際に、永見さん自らイベントへも出向いて、地域との橋渡しに貢献している。今年の4月に「パルテノン多摩」で開催された「ポストカード作り」の親子向けワークショップでは、メインの「ポストカード作り」だけでなく、「小さなお子さんが退屈しないように」と、小麦粉風船「クワシー」を作って遊んでもらうなど、参加する人全員が楽しめるような工夫も忘れない。
 今年の9月には「日本アニメーション創業40周年」を記念して、聖蹟桜ヶ丘で「せいせき桜ヶ丘 ラスカル子ども映画祭」が初開催された。映画上映をはじめ企画展やアニメがどのようにできあがるかを体験できるワークショップなど、市内外を問わず多くの来場者でにぎわい、大盛況だった。このイベントにスタッフとして参加した永見さんは、予想以上の来場者数に加え、「自分の住む地域で、大好きなアニメ作品が制作されていたと知って驚いた」など、お客様からの生の声を直接、耳にできて感動した。「このようなイベントを開催することで地域に笑顔が増えて行くことは、多摩への恩返しにもなるのではないかと自負しています」と語る永見さんと、その永見さんに大きな信頼を寄せている佐藤さんは、席が隣同士というのもあって、日頃からよく会話を交わしているという。また社内の他のスタッフ同士も非常に仲がいいという。温かな交流のある「日本アニメーション」の現場からは、これからもたくさんの温かいアニメ作品が紡ぎ出されていくことだろう。

会社
日本アニメーション株式会社
住所
〒206-0001 多摩市和田21
連絡先
042-374-3311
佐藤 好春さん アニメーター

佐藤さんが過去に手掛けた「ロミオの青い空」(1995年)などのファンクラブは未だに継続しているという。

永見 夏子さん イラストレーター

永見さんは専門のイラスト以外の分野でも形にとらわれず様々な企画を考案している。


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